

不動産売り手市場はいつまで
続くのか。
東京の不動産価格の現在地点を読み解く。
いまなお続く新型コロナの脅威。予断を許さないものの、2年あまり続く“コロナ禍”の状況に、世の中も新しい生活様式を受け入れつつあります。当初こそ不動産市場にも多少の動揺はあったものの、その後は大きな打撃もなく、むしろ活況な市場をキープしています。不動産市場は日経平均株価の推移とおおむね連動しますが、各国の経済対策の甲斐もあって世界的に株価は上昇傾向を続け、日経平均や不動産価格もそれと連動するように、バブル以降最大となる高値を更新しています。以前言われていた「オリンピック後には不動産価格が下がる」という通説も、閉幕後半年以上経過した今なおその影響はみられず、依然として“コロナバブル”ともいわれる好調を維持しています。
日経平均の好調の他にも、コロナ禍に突入して以降さまざまな要因から急激に増加した購入需要により、不動産市場が「売り手優位」となったことも不動産価格の上昇に大きな影響を与えました。しばらくその状況は続き、生活様式の変化による購入需要はすでに一周したとの見解もありますが、当店(経堂センター)への「購入問い合わせ数」をみると、コロナバブル前の2020年2月のデータと比較しても、2021年および2022年の同月が上回る数となっており、2021年6月をピークに多少の波はあるものの購入需要は依然として増加の一途をたどっている状況です。
依然市場の好調は続いているものの、コロナの感染者数も収束と拡大を繰り返し、世界情勢を含んで今後の変則的な景気動向を予測するのは極めて難しくなっています。上がり過ぎたといわれる不動産価格はいずれ調整局面に入ると言われており、政府や金融機関による経済対策効果もいつまで維持されるのか、いよいよ迫る生産緑地問題はどれほど影響が出るのか、専門家でも見方は分かれています。下記【購入問合わせ新規登録数 対前年比】のグラフから読み解くと、対前年比としてはピークアウトしているようにも考えられ、売りどきを冷静に判断していく状況になりつつあるといえます。少なくとも“現時点”においては、購入需要数に対して市場における売り出し物件数が少ないことが大きな要因となり、マンション、土地、戸建(新築・中古)それぞれの成約相場は高値をつけている状況です。 『売り手市場』とみて、高値売却を目指すのであれば『今はまだ売りどき』と考えます。私たち野村の仲介+(PLUS)が、ご相談時点のマーケットを的確に分析し、査定価格・売り出し提案価格、ターゲットとなる買主の提案等、お客様の立場に寄り添いアドバイスをさせて頂きます。机上査定などから、お気軽にご相談ください。心よりお待ちしております。