お手本にしたい!住まいを楽しむ女性のおうち訪問
vol.6 大胆カラーで彩る多国籍MIX空間
暮らし方やインテリアにこだわる「働く女性」のおうちに訪問、素敵に暮らすコツをインタビューします! 「心地よい空間に包まれて暮らす」インテリアの達人たちの、お手本にしたいアイディアがたくさんです。
大胆カラーで彩る多国籍MIX空間
三谷亮子さんは国内はもとより、海外でも活躍するインテリアデザイナー。独立を機に1LDKのマンションを購入し、好きなカラーを使って壁をペイントしたり、家具をオーダーするなど自分好みの空間を創りあげました。プライベートでも旅する機会が多いため、旅先で買い集めた小物を随所にディスプレイ。以前はイタリアンモダンに夢中でしたが、この数年は、様々な国のアンティーク品が気になりはじめ、今では両者をあわせたこだわりの空間を実現しました。
三谷さんのマンションは広さ約48m²で、リビング+寝室+水廻りという間取り。部屋ごとにテーマカラーを決め、パープル、イエロー、レッドなど刺激的なカラーを散りばめて独自の世界観を創り上げました。カラーや家具がそれぞれに存在感を主張するなか、見事にまとめたセンスに注目です。
大胆な色づかいで生活感のない空間を演出
特徴的な壁カラーはマンション購入時に専門業者に工事を依頼。もとからあった梁と柱を活かして本棚と収納家具を取り付けてもらいました。リビングの壁にパープルを選んだ理由はシックで品がよく、室内全体が洗練される印象があるから。夜は黒っぽく見えるため、お部屋を重厚な雰囲気に変える効果もあります。
昼と夜でインテリアの表情が変わることを計算に入れる。
お気に入りのボーダー柄でカーテンとソファをオーダー。カーテンは本来、縦のボーダー柄だった布を横にアレンジ。レースを手前にしたことがポイントです。写真左端の造花のアレンジにも、白黒ボーダーの飾りを選ぶ徹底ぶり。
「ボーダー」というテーマを決めたら、小物にまで徹底。
ポイント
(右上)時間をかけてセレクトした小物類は、ひとつひとつが洗練されたものばかり。アンティークの秤を小物入れに使ったり、造花を個性的なフォルムの器におさめたり、見せ方もひと工夫しています。 (左)インテリアのカラー配分は面積の大きな床・壁・天井をベースカラーにし、小物でアクセントカラーをつけるのが一般的。同じ色相のカラーでまとめれば空間づくりが簡単ですが、「時には補色を使って冒険するのもいいですよ」と三谷さん。
情熱的な赤で「非日常的なくつろぎの部屋」に
ベッドルームは「非日常的なくつろぎの部屋」に。テーマカラーを赤に決め、クッションやベッドカバーなどのファブリック類を壁と同系色にまとめました。壁面のアートやシャンデリアはアメリカのアンティーク。ミラーにもカーテンの柄にも太陽のモチーフを意識してあしらいました。 「なにかひとつ好きな色や好きな柄を決めて、それをベースに小物を揃えていけば、まとまった雰囲気になりますよ」(三谷さん)
非日常の空間に見せるため、濃いめの赤を多用。
ポイント
照明スタンドは古道具屋さんで見つけたヴィンテージもの。ベッドカバーはエトロのファブリック。出窓にあえてロング丈のカーテンを合わせたアイディアも参考になります。
キャンドル型のシャンデリアがお部屋に女性らしさをプラス。テーマカラーの赤が差し色として入っているのもポイントです。「アンティークものはWEBサイトをひたすら検索して探します」。
ヨーロピアンテイストな世界観を水廻り空間でも表現
キッチンの入口に置かれたイエローのトイボックスは、アメリカのヴィンテージサイトで購入。その下のガラス製アンティークボックスはロイズ・アンティークスで購入。
洗面室の壁には、シックな黒の額縁にファンタスティックなイラストを入れて飾りました。あしらい次第でヨーロッパのホテルのような雰囲気に。
三谷さんおすすめのディスプレイアイディア
棚に置かれたモノトーンのコーヒーカップは、三谷さんが自ら絵付けしたもの。モノトーンの太陽のイラストを背景に、日々ディスプレイを変更しながら楽しんでいます。
ドイツ・タッシェン社のアートブックからお気に入りのページを切り取って額縁に収めました。本物の絵画ではないので気軽に購入でき、気分次第で差し替えもカンタン。

インテリアデザイナーが教えるプロのワザ

ご自宅のインテリアのデザインテイストは?
国・時代・テイストを超えた多国籍MIXです。統一感のある色・柄のファブリックや小物、家具を買い集め、コレクションハウスのようにディスプレイしました。
壁のカラーが印象的ですが、上手くアレンジするコツは?
もともとこのマンションの壁には一般的なクロスが使われていました。インテリアデザイナーという仕事柄、自分の家を実験場として使いたかったので、内装工事を自ら発注し、大胆な色づかいにしました。壁はインテリアの中でもっとも面積が広く、インテリアの印象を大きく左右する部分。アクセントクロスや珪藻土、タイルなどでひと工夫をすれば、他にはない家になりますよ。
複数のテイストをひとつの空間で上手に見せるには?
なにかひとつブレない軸を持つことです。好きな色でもいいですし、ドット、花柄、ボーダーなど好きな柄でもいいですね。私はボーダー柄が好きで、住まいのあちらこちらで使っています。また、視線を集めるポイントを決めることも大切。「この絵を飾るために家を買う!」ぐらいの気持ちで焦点を定めれば、まとまりやすくなると思います。
素敵な家具が多いですが、どのように探していますか?
普段から好みのテイストのインテリアWEBサイトをこまめにチェックし、粘り強く探し続けることです。私の部屋にある家具や小物も、海外アンティークのWEBサイトで見つけてきたものが多いです。定期開催されている大規模な骨董市にもよく足を運ぶのですが、面白い掘り出し物が見つかったりもします。とにかく家具ショップに行くだけではなく、いろいろな場所を覗いてみてください。
家具のオーダーはどこへどんなふうに依頼すればいいですか?
リビングの本棚や収納家具は内装業者に造り付けてもらったのですが、収納量が多いですし、地震にも強いのでオススメです。ボーダー柄のソファは生地はFISBAで購入して、家具業者に渡し、造作してもらいました。とあるブランド家具に近いものにしたければ、よく似たファブリックを用意して、ブランド家具のカタログを指定し、「こんなソファにして」と家具業者に頼めば、近いものが仕上がってきます。こうした造作は「費用が高くつく」と思われがちですが、実は逆なんですよ。少し手間はかかりますが、自分なりにアレンジできる楽しみもあります。
三谷亮子(みたにあきこ)さんプロフィール
インテリアデザイナー、インテリアコーディネーター、二級建築士。女子美術大学を卒業後、デザイン事務所に勤務。30歳を機に独立し、現在は多数のマンションデベロッパーで建築デザインやモデルルームのインテリアコーディネートを担当。ほかに店舗デザインなども多く手がける。
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