お手本にしたい!住まいを楽しむ女性のおうち訪問
vol.5 アイディア満載、マルチユースなワンルーム
暮らし方やインテリアにこだわる「働く女性」のおうちに訪問、素敵に暮らすコツをインタビューします! 「心地よい空間に包まれて暮らす」インテリアの達人たちの、お手本にしたいアイディアがたくさんです。
クリエイティブな発想が随所に光るマルチユースな空間
自分のスタイルの生活を充実させるために築40年のヴィンテージマンションをリノベーションして快適空間を手に入れたクボタさん。アクティブな彼女は友人が多く、いろんな来客があることを見越して2DKだった間取りを可変性のあるワンルームへと変身させました。生活感を極力出さないよう、キッチンや洗濯機置き場には扉を付けて、開放感あふれる空間に。基本の色とアクセントカラーを効果的に使い分けて、奥行きを出したり、視線を誘導したり。もとからあったものの良さを生かしながら、モダンテイストを程よく調和させました。一人で過ごす時間、友人と過ごす時間、あらゆるシチュエーションを考えたマルチユースなお部屋。クリエイティブな発想が随所に光る空間です。
ヴィンテージマンションをリノベーションした空間。視線を意識して、見せたくないものは上手に目隠しをして、日常から切り離せるようなお部屋に。インテリアデザイナーとしての知識を随所に活かし、一人の時間も友人と過ごす時間も「快適」をキーワードにアレンジされました。
自分の「好き」を実現した、マルチユースなワンルーム
より自由な使い方をするために、2DKだった間取りの仕切りをなくしてワンルームに。天井のむき出しのコンクリートはあえてそのままにし、味を出しています。和室部分にあった押し入れは、一目ぼれして購入したスウェーデンの壁紙で大変身させました。古い作りのマンションにありがちな大きな梁や柱を、邪魔な出っ張りにしないよう出窓風にアレンジ。もとからあるものを最大限活かす、目線を誘導する。この二つが部屋作りの大きな鍵となっています。
空間のアクセントに色・柄を使いことなすことが大切
ポイント
壁の仕切りを生かしてPCブースを設置。そのすぐ横にベランダへ出るドアがあるため、開放感があります。
ベランダに置かれたエアコンの室外機もウッドデッキと同じ素材でカバー。リビングの延長として活用できるようインテリアにもこだわっています。
色調の絶妙な統一感から生まれる癒しの空間
ウッディな感覚を基調色にしたダイニングには自身でペイントしたテーブルを設置。「全体のバランスを見て色を塗り替えたりすると空間に馴染みやすくなります。」とクボタさん。
モノの収納は同じ素材のケースを使って統一感を演出。
ポイント
ハンモックアーティストに特注した自慢のハンモック。糸の色は何度も何度も吟味されたそう。お部屋に入ってすぐの位置にあり、その存在感でさりげなく室内を目隠しをする効果も。乗り心地は最高で、揺れに体を預けると一瞬にしてリラックスタイムに。来客が多いときは一客分のイスとしても活躍。
流し台のドアは大胆な色使いでクリエイティブな空間を演出。クローゼットは、空間の雰囲気を壊さない色調をチョイス。洗濯機や日用品が収納されています。
隠す工夫と見せるアイディア。スペースは最大限活かす
写真上左:コンロは使わないときには隠せるようにスチールの蓋を作りました。汚れ防止、防火にもなり、蓋をすると上に物が置けるのでスペースの確保にもなります。 写真上右:ダイニングにもリビングにも使えるようなワンルームとしたため、収納扉付きキッチンをオリジナルオーダーしました。扉は黒板塗料で仕上げてありクリエーター仲間との会合やワークショップを開くときにはここが「黒板」に。下の収納扉にはキャスター付きワゴンが収納されており、ゴミ箱などは扉の中へ。 玄関の正面にあるバス・トイレは、扉をガラスにして可視範囲を広げ、広く感じさせています。大き目のタイルは高級感があり、やわらかい光でぐっとシックな雰囲気に。猫脚バスタブもクボタさんのお気に入り。お風呂やトイレを使用するときには、内側からブラインドが下ろせるようになっています。
レトロや和風を活かしつつ、モダンな要素を取り入れて
もとは和室だった窓の下に本棚を作り出窓風にアレンジ。和モダンを意識してガラス戸の格子の窓枠は濃い紫に塗り替えました。棚は同じサイズに揃え、グリッドで仕切ることで、統一感のある空間作りに一役買かっています。
レトロな雰囲気を活かしてモダンをうまく調和
小物を置くインテリアや床、スツールにもエコ素材を利用。ボトルキャップと廃材を使ったエコ素材は色んな色が混在して、「どんな配色を持ってきても浮かない」とクボタさん。
ショップの陳列棚に使う可動性ユニットを取り付けました。置きたい物のサイズや、必要に応じて棚の高さが簡単に変えられます。壁と天板には、水に強いペットボトルキャップの廃材を使ったエコ素材を採用。
趣味で集めていたタッセルをインテリアに。こちらはクボタさんのお気に入りのフランス製タッセル。収納扉の取っ手になっています。

クボタさんのインテリアのこだわりとは?

この部屋のテイストは?
築40年のマンションを、単に汚い部分を隠すよう一新するのではなく、古いものの素材感を活かして、その場所の個性を失なわないように、新しいカラーを加える。特にこれ、という決まったテイストではなく、あえて言うなら、この空間にこんな合わせ方もあるんだ!と、ちょっと驚きのあるミックススタイルが好みです。
狭い空間を広く見せるコツは?
玄関を開けてすぐに浴室扉という閉鎖的な空間を、ガラス戸にすることで、視線が一気に抜けていくようなバスルームにしたり、リビングの柱や梁の出っ張りを吸収するような本棚を作って出窓に見せるような奥行きを作ったり。視線を誘導して広くみせるように演出しています。
色を使うコツを教えてください
まずは基調色を決めますね。この空間の場合、色で遊びたいというのが前提にあったので、一目ぼれのリビングの壁紙を基調色にしました。その壁紙が持つ色を使って、流しの下の色や窓の格子の色などを作っていきました。それ以外は何でもあうウッディと白を使って統一感を出していきました。
インテリアの見せ方のコツはありますか?
本棚や玄関に飾っているものは、海外旅行で購入した雑貨や、街で見つけたものが殆どです。祖母の家にあったテーブルなどのレトロテイストも好んで、目線の留まるところに自分のこだわりで選んだものをディスプレイしています。空間としては視覚的効果を常に考えていますね。玄関入ってすぐに目線を遮らないよう、ガラス戸で抜け感を演出したり、人に見せたくなるようなインテリアでホテルのようなバスルームを演出しました。
リノベーションのレイアウトのポイントは?
改装前は玄関に入ってすぐにキッチンが見えていたり、洗濯機置き場がベランダにあったり、脱衣場がなかったり、収納は押入れしかなかったり。女性がひとり暮らしをする上では不便な間取りや、来客時には見せたくない部分。それらを30m² の部屋の中で、全てクリアするべく設計しました。キッチンは玄関から見えないリビング側に配置したので、収納扉付きキッチンとしてダイニングとリビングを兼用。元々あった玄関脇のキッチンの場所に扉付きクローゼットを配置し、洗濯機置き場を設けて生活感を表に出さないようにしています。
壁紙や家具はどんなところで見つけるのでしょうか?
壁紙は仕事柄、お客様のお家のものを選んだりするときに、輸入クロスを目にすることが多いんです。元々スウェーデンの柄物は好んで選びます。家具などは決まったお店はないですね。散歩の途中とか、街を歩いている時にふと、目に飛び込んできたものを購入していて、どこで買ったのか覚えてないものもありますが、自分なりのこだわりは持っています。
統一感を出すにはどうすればよいでしょうか?
とにかく色はこだわって選びます。カタログやネットだけではなく現物を取り寄せて、色や素材感を活かして統一感を出すように、空間をコーディネートしています。また、全てを新しくせず、高さを出すために剥した天井部分も、古いコンクリートの質感をそのまま残して、個性が出るよう調和させています。オリジナルオーダー収納は、既製の収納ケースを統一して、サイズをぴったりとはめ込み、空間に違和感なく溶け込むようにしています。
クボタノリコさんのプロフィール
神楽坂に拠点をかまえるインテリアデザイン事務所「株式会社ハテナバコ」代表。OLからインテリア業界に転身。内装工事の現場を数多く経験した中から導き出した「女性の目線からみたモノづくりの提案」をモットーに、リフォームやリノベーションのデザイン設計施工を手がける。エコ素材を利用した雑貨や家具「hatenality!(ハテナリティ)」主宰。震災後にワークショップ支援チーム「つくるプロジェクト」をはじめ、被災地でのワークショップや東北のテシゴト支援を積極的に行う。
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