不動産の税金ガイド

2.売却するときの税金

2.短期譲渡所得、長期譲渡所得

不動産を売却したときには売却代金から、その不動産の取得費と売却するときにかかった譲渡費用を差し引いた譲渡所得(売却益)に所得税や住民税がかかってきます。

【1】譲渡所得の計算

売却価額-(取得費+譲渡費用)-特別控除=課税譲渡所得

売却価額
▲取得費 ▲譲渡費用 ▲特別控除 課税譲渡所得

【2】税額の計算

課税譲渡所得×税率=所得税・住民税

【3】長期譲渡所得と短期譲渡所得

不動産の所有期間が5年以下の場合「短期譲渡所得」、5年を超える場合「長期譲渡所得」となり、それぞれにおいて所得税・住民税の税率が異なります。

■短期譲渡所得:売却した年の1月1日現在で「所有期間5年以下」の場合
所得税 住民税
30.63%(※注) 9% 39.63%
■長期譲渡所得:売却した年の1月1日現在で「所有期間5年超」の場合
所得税 住民税
15.315%(※注) 5% 20.315%

(※注)2013(平成25)年から2037年までは、上記の他、復興特別所得税(基準所得税額×2.1%)が課されます。以下、所得税については同様ですが、注釈は省略します。

■長期・短期の区分について
A:2013年5月1日に取得し、2018年7月1日に売却した場合
→所有期間は5年2カ月・売却した2018年の1月1日現在で4年7ヶ月経過 ⇒ 短期譲渡
B:2012年5月1日に取得し、2018年7月1日に売却した場合
→所有期間は6年2カ月・売却した2018年の1月1日現在で5年7ヶ月経過 ⇒ 長期譲渡

【4】取得費

購入代金や購入時に要した仲介手数料、登記の費用など不動産の取得に要した費用をいいます。ただし、建物の取得費からは経過年数に応じて減価償却費を差し引かなければなりません。なお、購入後の改築費用も加えることができます。

■取得費が不明の場合
取得費が不明の場合や実際の取得費が売却した不動産の5%相当額より少ない場合、売却価格の5%を取得費(概算取得費)とすることができます。
■相続等で取得した場合
相続や贈与により取得した不動産の取得費は、相続・贈与時の評価額ではなく、前の所有者の取得費を引き継ぐことになっています。尚、相続、贈与などで取得した資産の取得費に相続、贈与などの名義変更のための登記費用や変更手数料などを加えることができます。ただし、売却時に概算取得費5%を適用するときは、上記登記費用などを加えることはできません。

【5】譲渡費用

売却するために支出した費用で、仲介手数料、登記費用、測量費、印紙代のほか、建物の取り壊し費用や借家人に支払った立ち退き料やなども含まれます。

【6】所有期間の判定

実際に所有していた期間のほか、相続・贈与で引き継いだ土地建物は前の所有者の所有期間をそのまま引き継ぐことができます。また、固定資産の交換で取得した不動産や、収用の代替資産も前の不動産の所有期間を引き継ぐことができます。

【7】先行取得した土地の譲渡時の特例

個人や法人が2009(平成21)年~2010(平成22)年に購入した土地などを所有期間が5年超となった時点で譲渡したとき、その譲渡益から1,000万円が特別控除されます。さらに、個人の所有する土地等が事業用資産の場合、先行取得した土地等を買いかえ資産とすることが可能です。

【8】特別控除の特例

譲渡所得の計算上、差し引かれる特別控除の特例は以下があります。

特 例 特別控除額
公共事業のために土地建物を売却した場合 5,000万円
自己の居住用財産を売却した場合(居住用財産の3,000万円控除の特例) 3,000万円
特定土地区画整理事業などのために土地建物を売却した場合 2,000万円
特定住宅造成などのために土地建物を売却した場合 1,500万円
農地保有の合理化などのために土地建物を売却した場合 800万円

(注)控除できる額は、上記特別控除額にかかわらず、課税譲渡所得の額が上限となります。また、特別控除額の合計 は年間5,000万円が上限です。

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・当サイトの内容は、2018年4月1日現在の法令にもとづいて作成したものです。
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不動産を購入時にかかる印紙税・不動産取得税など、売却時にかかる所得税・住民税など、保有をするときにかかる固定資産税・都市計画税などのほか、受けることのできる控除や特例などを一覧やケーススタディを交えて分かりやすくご案内します。