不動産の税金ガイド

2.売却するときの税金

ケーススタディ(3)

併用住宅を売却してアパートを取得する場合

  • Q 10年前に夫から相続した併用住宅(1階店舗で商売をしています・2階住宅)を3億円で売却、1億5,000万円でアパートを取得し、私は息子の家に同居することにしています。税金はどうなりますか。
  • A 併用住宅を売却したときの税金の計算は、まず、居住用部分と事業用部分に分ける必要があります。
    あなたの場合、1階の店舗と2階の住宅の面積割合を50%ずつと仮定しますと、売却価額は事業用部分1.5億円、居住用部分1.5億円。
    居住用部分については、3,000万円の特別控除と低率分離課税が適用されます。一方、事業用部分1.5億円については、大変有利な買いかえができます。10年超所有の事業用資産(貸付用も可)を売却した場合には、日本国内いずれの場所でも、土地(300m²以上)・建物等への買いかえが可能です。ただし、課税の繰り延べは80%までです。なお、10年超の既成市街地等内の事業用資産(店舗を除く)を売却して買いかえる対象地域は、3大都市圏の近郊整備地帯と政令指定都市の市街化区域に限定されます。
計算例
居住用部分(10年超所有なので低率分離課税を適用)
    • イ.譲渡所得(取得費5%、売却手数料3%)
      1.5億円-1.5億円×0.05-1.5億円×0.03-3,000万円(特別控除)=1億0,800万円
    • ロ.所得税と住民税
      6,000万円×(所得税10.21%+住民税4%)=852.6万円(1)
      4,800万円×(所得税15.315%+住民税5%)=975.12万円(2)
      合計(1)+(2)=1,827.72万円(A)
事業用部分
    • イ.譲渡所得
      (1.5億円-1.5億円×0.8)×(1-0.05-0.03)=2,760万円
    • ロ.所得税と住民税
      2,760万円×(所得税15.315%+住民税5%)=560.694万円(B)
居住用と事業用部分の税額合計
    • (A)+(B)=2,388.414万円
アドバイス:事業用資産の買いかえ特例
(1)10年超所有の買いかえ特例(場所の制約なし)
売却する年の1月1日現在で10年超所有の事業用資産(貸付用も可)を売却して、土地(300m²以上)・建物(機械・装置は不可)を取得したときに適用される。ただし、地域再生法の集中地域(注)以外の地域から集中地域への買いかえは75%(東京23区内への買いかえは70%)、その他の買いかえは80%。
(注)地域再生法の集中地域とは首都圏既成市街地+首都圏近郊整備地帯+近畿圏既成都市区域+名古屋市の特定の区域。なお、地域再生法の改正前までは従来通り80%が適用。
(2)既成市街地等内から外への買いかえ特例
売却する年の1月1日現在で、10年超の既成市街地等内の事業用資産(店舗を除く)を売却して、それ以外の限定地域へ土地・建物等を買いかえると、80%の課税の繰り延べができる。(平成32年12月31日までの売却)

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・当サイトの内容は、平成29年4月1日現在の法令にもとづいて作成したものです。
年度途中に新税制が成立したり、税制等が変更になったり、通達により詳細が決まったりするケースがありますのでご了承ください。
・税金は複雑な問題もありますので、ケースによっては税務署や税理士など専門家にご相談ください。

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