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  3. 第二回ドキドキの新人配属通知!さて、初めての配属先は?

ドキドキの新人配属通知!さて、初めての配属先は?
仲介課と新築課って何が違うの?

仲介課に配属されて、なにやら憂鬱そうな真地君。一体なにがそんなに不満なのでしょう。
その前にまず、二人の新人、真地君と沢谷君の配属先の違いについて説明しなければなりませんね。

沢谷君の配属された「新築課」というのは、その名の通り、新築物件を販売する部署です。
新築物件の中に含まれるのは、新築マンションや区画単位で販売される建売の一戸建てなど。
それらは、不動産会社が建設したものが多いので、自社で直接販売します。

これに対して、真地君の配属された「仲介課」が扱うのは、中古のマンション・一戸建て・土地などです。
一般的に、仲介といって一番に思い浮かぶのは、「賃貸物件の仲介」かもしれません。
部屋を借りるために大家さんとの仲介をしてもらい、家賃一カ月分の手数料を支払うことが多い賃貸の媒介ですね。

真地君が行うのもこの仲介ですが、行うのは「賃貸」の仲介ではなく、「売買」の仲介になります。
仲介業務によって手数料を収益とする点では賃貸仲介と同じですが、売買の仲介では業務の内容はさらに多岐に渡ります。
売買仲介では今住んでいる家を売却し、移転先を購入するという「売」・「買」二つの行為が発生してくることが多いからです。

「不動産購入といえば新築」という固定概念にしばられていた真地君は、仲介課が中古物件を扱うところだと知って、少々がっくりしていたのです。

ところで、マンガのぷよぷよの手の正体は――。

真地君の上司、仲介課の丸美課長でした。浮かない顔の真地君に丸美課長はやさしく声をかけます。

丸美: 真地君、キミ何をそんなにしょげているの?
真地: ただちょっと、なぜ僕が仲介課になったのかなと。
丸美: 真地君、キミまだ中古物件売買ならではのおもしろさってものがわかってないんだな。

丸美課長のいう中古物件売買ならではのおもしろさとはなんでしょう。

丸美: 例えば、当社で3年前に新築でマンションをお買い上げになったお客様が、転勤でその物件を手放さなければならなくなったとするよ?するとそのお手伝いをするのは誰の仕事だい?
真地: それは……僕ら仲介課の仕事です
丸美: じゃあ、そのお客様が転勤先で、もし同じような物件を購入するとしたら?
真地: それも……僕ら仲介課の仕事です
丸美: お客様の住み替えをより末永くお手伝いできるのが仲介課。真地君、キミの入社の志望動機は"子どもからお年寄りまで皆さんに満足してもらえる家を探すお手伝いがしたい"じゃなかったかい?
真地: なるほど。仲介課はお客様の暮らしをずっとサポートできる可能性があるんですね!
丸美: うむ。それに、中古物件はそれぞれに条件が違う分、覚えることもたくさんあるんだぞ。
真地: ハイ!僕、なんだかやる気がわいてきました。がんばって覚えます!

「仲介もイイもんだろ?」「ハイ、夢がありマス!」

では、仲介課では具体的にはどんな仕事をするのでしょうか。
販売のための事前準備から、みてみましょう。

中古物件販売では、どんな事前調査をするの?

中古物件が販売に至るまで――自ら売主としてこの過程を体験してみても、なかなかその内情はわからないものです。
実際に販売前に仲介課がする主な仕事は、以下の3点にまとめることができます。

  1. 売買する物件の現状確認
  2. 物件の権利関係の確認
  3. 売買代金のシミュレーション

その中でも、1.の物件の現状確認は、中古物件は物件それぞれに条件が違う分、チェックするポイントも多岐にわたります。その内のいくつかを以下に紹介してみましょう。

中古建物の場合
  • 外壁・基礎にクラック(ひび)はないか?あるとすれば、どんな状態か?
  • 建物に傾きはないか?
  • シロアリ、雨漏り、腐食などの損壊はないか?
  • 法令通り(建ぺい率や容積率、セットバックなど)に建てられた建物か
  • 既存不適格物件ではないか?(同規模の建物を再建築可能な物件か)
  • 埋設されているライフラインの越境状況の確認
  • 境界壁の確認
土地の場合
  • その土地に関する法令上の制限(都市計画法・建築基準法など)の確認
  • 土地に接している道路の確認(公道か私道か、セットバックが必要な幅員かなど)
  • 地勢・地盤(高低差)、形状(造成の必要性やそれにかかる費用について)のチェック
  • 地盤の強さ(基礎補強の必要性)のチェック
  • 境界標があるかどうか?ない場合の対策。
  • 建物や樹木などの越境状況を確認、その越境に関する処理
  • 以前の利用状況の確認(地下埋設物や土壌汚染、防空壕の存在などがないか)
  • 高圧鉄塔・鉄道・幹線道路・墓・工場・刑務所・ガスタンクなどの施設が周囲にあるかどうか?
  • 周囲の自然状況の確認(河川近く、がけ近く、傾斜地など)
  • 生活関連設備の確認(ゴミ置き場、電柱、防犯灯の位置など)

この中でも、特にトラブルの元になるのが、「隣地との境界」です。
この問題は、新築物件で発生することはありませんから、中古物件、土地物件ならではのポイントだといえそうです。

ざっと並べただけでこれだけあるので、全部読むと目がショボショボしそうなほどですが、これらの内容は中古物件を買おうとしている方、売ろうとしている方にとっても、そのまま役立てることのできるポイントになりそうです。

中古物件売買の主なチェックポイント

(1)法令に従って建てられた建物かどうか?
(2)境界問題がはっきりされているか?
(3)建物の状態(水まわり、壁のひび、雨漏りなど)
(4)リフォームの必要性、掛かる費用の確認
(5)近隣の建築計画

物件案内の際にはぜひ確認してみてください。

イラスト&執筆者プロフィール

高木 良子(たかぎ りょうこ)/住宅分野を専門とするライター&イラストレーター。
日本と中国で計10回以上の住みかえを経験してきたが、
2005年冬、ついに自宅が完成。HPでも日常のコミックエッセイ連載中。⇒http://www.takagiryoko.com/



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