都心の賑やかな商店街で生まれ、喧騒を子守歌代わりに育ったという奥山さん。初めて東京を離れたのは、結婚し、子育てを真剣に考え始めた3年前のことでした。いまは波の音が聞こえる家で、ヘアメイクアップアーティストのご主人と4歳の息子さんとの3人暮らし。子育てに仕事に趣味に、充実した日々を過ごしています。
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奥山さんがいつも息子さんと
遊んでいる湘南の海岸
私も主人も東京で生まれ育ったのですが、子供が生まれてから、都心が前ほど住みやすいとは感じなくなりました。私たちの住んでいた町がたまたまそうだったのかもしれませんが、子供を連れて歩くには歩道もあまり広くなかったし、公園も少なくて。なんとなくモヤモヤした思いを抱いていたら、「湘南に住んでみない?」と主人が言い出して、その一言をきっかけに息子が9か月の時に移り住みました。 本当のところは、主人がサーフィンをやりたかったからなんですよ(笑)。海まで歩いて1分なので、朝4時起きで出かけていきます。家の中に北風か南風かが分かる装置を作ったくらいで……。見事にだまされました。 でも、子育てをするには最高の環境です。海の近くって何もかもが大きくて、見上げると白い雲と真っ青な空だけ。公園の砂場なんて比較にならない、砂浜ぜんぶが遊び場ですから。住んでいる人も開放的で、おおらかで、気持ちが良くて。地域にも人の心にも、いい風が吹いているんです。それが自然の持つ力なのかなあと。
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わが家はメゾネットタイプのマンションで、1階はリビングとキッチンのみ、ほかの部屋はすべて2階にあって、この構造が大ヒット。うちの息子はちょっと神経質で、にんじんを切る包丁の音でも起きたりして、以前はテレビや映画を見るのも気を遣っていたんです。でも、いまは子供を2階に寝かせれば、1階は完全に大人の空間になり、ストレスが溜まらなくなりました。友達を呼んで宴会もできますし(笑)。
夫婦でもインテリアの趣味が違います。主人は深い木目と白を基調にした北欧モダンが好みですが、私はポップでチープな雑貨屋風、色は赤が好きで、独身時代は真っ赤な部屋にしていました。だから2人の好みを組み合わせて、メインのリビングは北欧モダンですが、赤をポイント遣いにしています。意外に合うんですよ、これが。また、小さいながらも私専用の部屋がありまして、家にいる時はそこで原稿を書いたり、子供の服を縫ったりしています。何かを作るのが好きなんですね。最近は、手作りの品をご近所の方や雑誌の愛読者プレゼントで差し上げたりしています。
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奥山さんお気に入りの出窓から見えるテラスの緑。全て、ダンナ様の手によって育て上げられた景色なのだそう
お気に入りの場所は、海に面した出窓です。テラスと小さな庭があり、気付いたら主人がこまめに手入れしていて、私が一人暮らしの時に死にかけさせた植物まで生き返らせたんですよ。いまでは2階のベランダから手が届くほどの大木になりました。いい匂いのユリのような白い花がうつむいて咲く、ダチュラです。「おまえは近づくな」と言われていますので、自分は何もせず、主人が丹精こめたダチュラを眺めながら、お茶を飲むのが好きですね。もちろん、そんなに優雅な時間はごくまれですが、主人も子育てに協力的なので助かります。わが家の方針は、3人で川の字に寝ること。一つのベッドに「狭い、狭い」と言いながらみんなで寝るのが楽しくて。いましかない時間を大切にしたいと思っています。
もし住み替えるとしたら、仕事場に適度な距離で、自然と人のぬくもりを感じられる所がいいですね。でも、しばらくは、湘南を楽しむつもりです。



