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プロに聞く!不動産投資コラム 大家さん税理士が指南! 渡邊 浩滋氏(わたなべ こうじ)

第12回 不動産投資家が税務調査で狙われやすいポイント

2017年01月10日

確定申告をすると、税務署から調査が入るのではないかと心配になるかと思います。
一昔前は、「規模の小さい不動産所得者に、税務調査は入らない」なんて言われていました。
しかし、平成25年に東京国税局を中心とする税務署から、不動産所得者に対し、大量に「お尋ね」という文書照会(経費の詳細な内容を記載させるなど)が送られてきました。

そこからは、「不動産所得者は、間違いが多い。経費にならないものを入れているのではないか。正しく申告しなさい」という税務署の厳しい姿勢が読み取れました。

ですから、小規模な不動産所得者であっても、税務調査の可能性があることを念頭に、確定申告をしっかりと行う必要があります。

今回は、税務調査で狙われやすいポイントを解説していきます。

収入の計上漏れがないかどうか

自主管理などをしていて、入居者から直接家賃を受け取る場合には、収入の計上漏れがおきやすくなります。
銀行振込みなのか、現金受取りなのかを確認し、入金の数が部屋数と合っているかなど調べられます。

賃貸に付随する収入が計上されているかどうか

アパートの敷地などに自動販売機がある場合には、その収入も計上されていなければいけません。
他にも、携帯のアンテナ収入、電柱使用料、駐輪場使用料など、金額は大きくはないですが、漏れやすい収入があります。
これらの収入はないか、あれば収入計上されているかを確認されます。

最近では、ストリートビューなどで、遠方の物件でも賃貸物件の状況が確認できるので、自動販売機を設定している場合などは、すぐにわかってしまいます。

敷金の処理が適正になされているか

敷金返金の処理について、借主が負担すべき修繕費相当額を相殺して、返金している場合に、その修繕費相当額を収入に計上しなければなりません。
非常に漏れやすい部分になります。

敷金・保証金の償却の処理が適正になされているか

店舗や事務所に賃貸する場合には、借主から預かる敷金や保証金の償却をすることがよくあります。
例えば、賃貸借契約書に「保証金は賃料の6ヵ月分を預かり、2ヵ月分は償却する」という記載になっている場合には、返還しない2ヵ月分を収入に計上しなければなりません。

さらに、店舗や事務所であれば、保証金のうち返還しない分は消費税の課税の対象になりますので、収入漏れが消費税の納税にまで影響を及ぼす可能性があります。

必要経費のなかに、家事使用分がないかどうか

アパートの1室に子供を住まわせていることがよくあります。
賃料を取っていないと、その部屋に係る固定資産税、減価償却費、借入金の利息などの経費が、家事使用分として計上できません。

家事使用している部屋はないか、あれば、その部分に係る経費が除かれているかを確認されます。

必要経費のなかに、プライベートの支出が含まれていないか

不動産所得に係る経費か、プライベートでの支出か、区分がつかない場合があります。
交際費や交通費はよく問題になりやすいため、誰と、何のために、どんな目的で支出したのか確認されることがあります。

税務調査の立証責任

刑事告訴において「疑わしきは罰せず」という言葉があるように、被告人の有罪を確実な証拠で合理的な疑いを入れない程度にまで立証することについては、検察官がその責任を負います(裁判所ホームページより引用)。
これを立証責任と言います。

税務調査においても同様の考え方をします。
つまり、税務署が経費などを否認する場合、立証責任は税務署側にあるのです。

ですから、税務署から指摘を受けたら、即時に否定されるわけではないのです。
税務職員に否認する根拠を尋ねるべきです。

事業で使った経費であれば、堂々としていればいいのです。
変に税務調査を恐れる必要もないかと考えます。

立証責任の例外

しかし、税務署に立証責任があるからと、すべてにおいて、納税者側で何も説明をしないわけにはいけません。

平成25年11月27日の裁決事例では、必要経費について、次のように判断されています。

「必要経費の立証責任については、原則として原処分庁にあると解すべきであるが、一般に必要経費は納税者にとって有利な事柄であり、納税者の支配領域内のこととして証拠資料を整えておくことが容易であるから、原処分庁が具体的な証拠に基づき一定額の経費の存在を明らかにし、これが収入との間に合理的対応関係を有すると認められる場合は、これを超える額の必要経費は存在しないものと事実上推定され、納税者は、経費の具体的内容を明らかにし、ある程度これを合理的に裏付ける程度の立証をしなければ、上記推定を覆すことはできないと解するのが相当である」

つまり、常識的に考えて合理的な経費については、税務署が立証責任を負うけれども、度を超えるような金額の経費については、納税者側で立証しなければ認めないということです。

いつ税務調査が入ってもいいように、領収書を保存しておき、何に使ったのか明確に答えられるように準備しておきましょう。

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