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プロに聞く!不動産投資 実践編 不動産投資コラム 人気ブロガーの投資家けーちゃんが、約3年でハッピーリタイアを成し遂げたノウハウをもとに、不動産投資をわかりやすくお伝えします。

第6回 高利回り物件を"創り出す"指値の通し方

2010年12月09日

ぼくが不動産投資の勉強をしていて最初にびっくりしたのが、今回のテーマである「指値」というものが存在すると知ったことでした。

売主がいくらの値段で売りに出していても、自分の買いたい値段を自由に提示することができてしまうなんて、不動産の世界はなんて買主側に有利にできているのだろう...と感動したものです。

実際には買主がいくらの値段を提示しても、売主が了承しなければ売買が成立しないので、別に買主に有利だということもないのですが、このような価格交渉という商習慣のおかげで、不動産の購入はとてもドラマチックな展開を見せることがあります。

絶妙なタイミングと交渉術を駆使して、あり得ない価格で売買を成立させる投資家がいる一方、最悪のタイミングで何の工夫もない指値の結果、売主を怒らせるだけで終わってしまうケースもよくあります。

そこで今回はこの「指値」を科学的に検証して、有利な取引を創出する方法について考えてみたいと思います。

指値を通す公式

まずはアカデミックに、「指値が通るための公式」というものを考えてみました(笑)。
以下のようなものです。

指値の通りやすさ =(市場原理+売主の事情+売主の感情)×強制力

これだけでは意味が分からないと思いますので、ひとつずつ説明していきます。

まず、「市場原理」とは"自分より高い値段で購入する人がいない"と売主に信じてもらうことが、交渉を成立させるために重要だということです。

時には変わった売主さんがいて、「もっと高く買う人は他にいるけど、あなたのことを気に入ったからあなたに売りましょう」ということがあるかもしれませんが、普通は最高値のオファーをした買主が、物件を手にします。

次に「売主の事情」というのは"どれだけ売主に売り意欲があるか"ということです。

不動産が売られる理由は実に様々です。お金に余裕のある資産家が、さらなる利益追求のために、絶妙な値付けで上手に売り抜けることもあれば、資金繰りに困って投げ売りされることもあります。時には相続された不動産を現金にして分割したいという人たちが、いくらで売ればよいのか分からないまま売りに出すこともあります。

当然、売り意欲が高い売主と交渉するほうが価格交渉は成立しやすいですし、不動産の取引に精通したプロを相手にするより、物件を買ったことも売ったこともないような人が売主である方が、安く購入できる確率が高まります。

そして「売主の感情」なんですが、この要素が不動産取引を面白くしています。

同じ売主であっても、タイミングや買い手のキャラクターなど様々な理由で、同じ価格の買付が通ったり通らなかったりします。売主が弱気になっているときや、焦っているときは交渉が成立しやすく、逆に売り物件への問い合わせが殺到しているような状況では売主が強気になってしまうので、価格交渉が難しくなります。

最後に「強制力」ですが、これは債権者の意向で半ば強制的に売らされてしまう場合などが当てはまります。任意売却などで債権者のOKがでないと、どれだけ所有者が売りたいと思っても絶対に売れません。売主の事情や感情など他の要素を、一気にひっくり返してしまえるので、ここだけかけ算になっているところにご注目ください。

賢い指値の通し方

次に、上記の公式を踏まえて、賢い買付の通し方を導き出してみます。

公式中の「強制力」を自力で変動させることはできませんので、それ以外の3要素を、いかに自分に有利な状況に持って行くかがポイントです。

まず、「市場原理」の要素でいうと、"自分が最も高く買える人である"ということを売主に信じてもらう必要があります。

「鬼のような指値」という言葉が流行して、極端な低価格で買付を入れる投資家さんも増えましたが、根拠なく値切りをするだけでは売主の理解を得られません。

買付証明には、提示価格の根拠についての説明を加え、売主が「なるほど。確かにこの金額が妥当かもしれない」と思わせる工夫をしてみましょう。ぼくの場合は、同じエリアで所有している他の物件の価格や利回りなどを明記して、「これくらいの利回りが相場なんだ」と暗にほのめかすような説明文を作成することが多いです。

「売主の事情」は、買付交渉前に必ず確認してください。

物件を売却する理由は何か、売主はどんな属性の人で、年齢はいくつで他にどんな不動産を所有していて、アパート経営のキャリアや能力はどうなのか...など、できるだけ細かく調べるようにします。売り出されてしばらく経っている場合は、それまでの問い合わせや買付の状況はどうなのかも確認します。

例えば、融資が通らず何度か決済が流れたような物件の場合は、融資の内諾を取ってから、その旨をアピールしつつ価格交渉をすることで、立場的に優位な交渉ができるわけです。

そして、「これはいける!」と感じた場合には思い切ったオファーを。逆に売り意欲が低いと判断した場合は、しばらく様子を見てから交渉するなど、柔軟なアプローチを心がけるようにします。

「売主の感情」を刺激するには、お手紙作戦が有効です。

将来的には変わるかもしれませんが、今のところ不動産の価格交渉は不動産会社を通じて行われることが大半で、売主と買主は契約または決済の時まで顔を合わせることがありません。

「直接お会いして、熱意をアピールしたい!」という方もいらっしゃるかもしれませんが、頭越しの交渉で不動産会社に嫌われてしまうのは得策ではありません。ここは売主の心を揺さぶるような一筆を、買付証明に添えることでポイントアップを狙いましょう。

文章に自信のある方は長いお手紙を書いてもいいのですが、そうでなくても買付証明の余白に「売主様から引き継いだマンションを、大切に維持管理していきます」と書き添えるだけでも、売主に与える印象は全く違ってきます。

ぼくがあるマンションを購入した際に買付と一緒に書き添えたお手紙では、「建物の管理が行き届いています」というように売主を褒めるような一文を加えたり、親しみやすさを増す効果を狙って自分や家族の写真を添付したりもしました。

手紙の効果はあるかもしれませんし、ないかもしれません。ですが、手紙を書くことで費用は全く発生しないのに、売主に気に入ってもらえることで、場合によっては数百万円単位の買付交渉が可能になるとすれば、やらない理由はありません。

価格交渉は売主と買主の心理戦であり、ライバル投資家との駆け引きゲームでもあります。

「今は、相手はどんな気持ちだろうか?」「値下げの代わりに相手に与えられるメリットは何か?」を常に考えながら交渉することが、プロも驚くような取引を創り出すための最大の秘訣なのではないかと思います。

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