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住宅ローンコラム 知っておきたい!住宅ローンテクニック

知っトク!収入合算に関する5つのギモン

2019年09月11日

物件の高額化もあり、「収入合算」で住宅ローンを組むケースが増えています。今回は、収入合算に関する5つのギモンを取り上げます。

【目次】
ギモン1・収入合算ってどんな仕組み?
ギモン2・収入合算者になれるのは?育休中の妻も可能?
ギモン3・連帯保証型と連帯債務型は何が違う?
ギモン4・ペアローンとはどう違うの?
ギモン5・収入合算のリスクとは?

ギモン1
収入合算ってどんな仕組み?

住宅ローンを利用してマイホームを購入する際、1人の収入では必要な借入額に届かないときの対処法として、収入合算という方法があります。文字通り、配偶者などと収入を合算して住宅ローンを借りる方法です。

収入合算できる額は、金融機関で異なります。合算者の収入の1/2までが多いですが、中には、収入合算者の収入を全額合算できる場合もあります。

民間の金融機関で住宅ローンを借りる前提で考えてみましょう。夫:年収450万円(30歳)、妻:年収380万円(30歳)の例で考えます。借入可能額の上限を「審査金利3.5%、返済負担率35%」と仮定します(実際の審査金利は公開されていません)。夫1人での借入可能額は約3170万円ですが、妻の年収の50%、190万円を収入合算して640万円とした場合は、約4510万円の借入が可能になります。

ちなみに、住宅金融支援機構のフラット35は全額合算も可能ですが、合算額が収入合算者の年収の50%を超える場合は返済期間が短くなる場合があります。本人の年齢、あるいは合算額が年収の50%を超える場合は合算者の年齢のいずれか高い方を基準に借入期間を計算するというルールがあります。

<フラット35の収入合算の例>
Aさん(40歳、年収450万円)、収入合算者Bさん(50歳、年収560万円)
・Bさんの年収を全額合算⇒Bさんの年齢が基準になり、80-51歳=29年が最長。
・Bさんの年収の50%以下を合算⇒より若いAさんの年齢が基準となり、35年が最長。

ギモン2
収入合算者になれるのは?育休中の妻も可能?

収入合算者になれるのは1人のみですが、どのような人がなれるのでしょうか。
配偶者や親、子供などで、安定収入があるなど信用があれば収入合算者になることができます。その際、正社員であれば問題ありませんが、契約社員や派遣社員、パートなどでは金融機関によって収入合算ができるできないの判断が異なりますので、確認が必要です。

金融機関によっては、育休中の妻でも、産休前の所得を証明する書類や、職場に提出した「育児休業証明書」などを提出すれば収入合算者になれる場合もあるようです。

なお、フラット35の場合、収入合算者になれるのは、原則、同居をする70歳未満の親、子、配偶者で、連帯債務者になる人という条件に該当する人です。

<フラット35で収入合算できる人>
次の要件にすべて当てはまる人のうち1人の収入を合算できます。
・借入者本人の親、子、配偶者等
・申込時の年齢が70歳未満
・本人と同一の居する人(親族が住むための住宅はその入居者も収入合算できる)
※セカンドハウス・親族が住むための住宅は本人と収入合算者の同居が不要な場合もある。
※親子リレー返済の後継者に「同居」の要件は不要(取扱金融機関で異なる場合がある)。
・連帯債務者となる人

ギモン3
連帯債務型と連帯保証型は何が違う?

収入合算には連帯債務型と連帯保証型があります。
連帯債務型の収入合算をした場合は2人とも同じ返済義務を負いますが、連帯保証型の場合は、債務者である借入者が返せない時に収入合算者が連帯保証人として肩代わりすることになります。微妙にニュアンスが異なります。

収入合算により連帯債務型の住宅ローンになる代表的な住宅ローンがフラット35です。そのほかの住宅ローンはほとんど連帯保証型です。

連帯債務型と連帯保証型では、次のような違いもあります。
・住宅ローン控除:連帯債務型は2人が利用できるが連帯保証型は主たる債務者のみ。
・団体信用生命保険:連帯債務型はそれぞれの2人が利用できるが連帯保証型は主たる債務者のみ。
・所有権:連帯債務型は所有権を分けられるが、連帯保証型は主たる債務者のみ。

なお、フラット35を収入合算で利用した場合、「デュエット(夫婦連生団信)」に入れば、夫婦のどちらか一方が死亡・高度障害状態になったときでも、持分にかかわらず残債が全額返済されます。ただし、「デュエット」を利用できるのは、戸籍上の夫婦、婚約関係、内縁関係にある夫婦のみです。

ギモン4
ペアローンと収入合算はどこがどう違う?

収入合算と似たものに、「ペアローン」があります。これは、2人がそれぞれに住宅ローンを契約する方法です。つまり、住宅ローンを2本契約する形です。多くの金融機関がペアローンを扱っています。

夫婦でペアローンを利用する場合は、それぞれが自分の借入に対して支払い義務を負います。また、妻は夫の債務の連帯保証人となり、夫は妻の債務の連帯保証人という立場にもなります。

ペアローンの場合、連帯債務同様、住宅ローン借入額を増やすことができます。また、住宅ローン控除を2人で受けることもでき、団体信用生命保険(団信)にもそれぞれの住宅ローンに対して加入することもできます。もちろん、所有権もとることができます。ただし収入合算と違い住宅ローンが2本となる分、事務コストが2倍かかります。

表4 夫婦でペアローンを組んだ場合

ギモン5
収入合算のリスクとは?

収入合算やペアローンを利用するメリットは、単独で借りるよりも多くの住宅ローンを利用できる点です。最近は、若い共働き夫婦が、収入合算またはペアローンを利用して購入するケースも増えています。

しかし、「借りる」ことだけに目を奪われると、収入合算で借りすぎてしまうこともあり得ます。「ムリなく返し続けられるかどうか」という視点で借入額や返済額を検討することが大事です。

また、出産や家族の病気、親の介護などで仕事を辞めるようなことがないかについても、しっかり意思確認などをしておく必要があります。できれば、病気やケガで働けなくなったときの就業不能保障などもカバーしておくと安心です(団信にもついているものがあります)。

おわりに

収入合算やペアローンで住宅ローンを利用する際には、できるだけキャッシュフロー分析を行うなど、中長期の家計への影響を確認してから最終決断をしたいものです。

また、連帯債務型の収入合算やペアローンを利用するときは、例えば夫にもしものことがあったときには、妻の住宅ローンが残ることになります。妻の住宅ローンを完済できるよう、妻のローン残債分をプラスした夫の死亡保障をカバーしておくと安心です。夫の側も同様です。特に子供がいる、あるいは持つ予定の夫婦は、しっかりリスク管理を行いましょう。

執筆者:豊田 真弓(とよだ まゆみ)

ファイナンシャルプランナー、住宅ローンアドバイザー
FPラウンジ ばっくすてーじ代表。経済誌・女性誌等のライターを経て94年よりFPとして独立。「家計の永続性」をテーマに、個人相談や講演・研修、雑誌や新聞、サイトへの寄稿、監修などを行う。「住宅ローン賢い人はこう借りる」(PHP研究所)、「50代家計見直し術」(実務教育出版)など著書多数。座右の銘は「今日も未来もハッピーに」。

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