マニフェストに載っている
「住宅基本法」って何? |
| 2005年09月29日 |
| ご存じのように、去る9月に衆議院の総選挙が行なわれました。
結果についてはさておくとして、おもしろかったのは、各党が出してきたマニフェスト(選挙公約)です。
マニフェストには、その政党が政権を取ったら「こういう政策を行ないます」といった内容が記載されています。その中には、皆さんにとっても関心の高い「住宅政策」についての記述も散見できました。
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率直にいって、住宅政策は、税制や社会保障制度などと比べると優先順位が低いためか、どの政党もいまひとつ目新しさがないというか、取って付けた感が否めませんが、住宅政策ひとつとってもこれだけ方向性が異なるのですから、政治というのは不思議なものですよね。
さてこの中で一番気になるのは、やはり、自民党が掲げている「住宅基本法(仮称)」です。
「住宅基本法」なんて初耳、という方がほとんどだと思いますが、いったいどんな法案なのでしょうか?
総選挙が終わったばかりの9月12日、国土交通省から『「新たな住宅政策に対応した制度的枠組みはいかにあるべきか」報告案』という資料が、さりげなく公表されました。
実は、これが「住宅基本法」の“原案”です。
この“原案”には、今後政府がどのようなポイントに力を入れて住宅政策を行なっていくつもりか、つまり“日本の住宅の未来像”について、かなり具体的なプランが盛りこまれています。
その中から、これからマイホームを購入しようと考えている人、すでに購入している人、どちらにとっても恩恵がありそうな項目を挙げてみましょう。
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▼「借り換え」にも対応する証券化ローン
(フラット35)の導入
▼ローン返済困難者に対するきめ細やかな対策
▼リバースモーゲージやノンリコースローン等民間では
対応困難なローンの推進
▼中古住宅の円滑な流通
▼住宅リフォームの推進
▼良質な住宅に対する融資・税額控除等のサポート
まだまだ抽象的な表現も多いのですが、実現したらかなり嬉しいな、というプランがたくさんありますね。
長期・固定金利の「フラット35」が借り換えにも使えるようになるとまた“民業圧迫だ”といった声があがりそうですが、単純に利用者にとってはローンの選択肢が増えるわけですから、大歓迎したい改正案です。
それから、マイホーム取得者、所有者に対する税制優遇。日本経団連からは消費税の優遇が強く提案されているようですが、まだ具体的なプランは公表されていません。現在導入されている「住宅ローン減税」は平成20年いっぱいで廃止されることになっていますので、それに代わる新しい優遇制度の導入は大いに期待したいポイントです。
また、“原案”を読んでいると、「良質な住宅」というフレーズが何度も繰り返し出てくることに気づきます。今後の住宅政策は「量より質」へ転換したいという意図があるようです。
ちなみに、ここでいう「良質」とは、下記のような性能を備えた住宅のことを指しています。 |
▼防火、耐震性に優れた住宅
▼高齢者が安心して暮らせるバリアフリー住宅
▼地球温暖化に配慮した省エネ住宅
▼防犯性の高い住宅
▼リフォームしやすい住宅 etc.
現在でも、バリアフリー住宅や省エネ住宅を建設する際には融資額を増やしたり、ローンの金利を優遇したりといった対策が導入されていますが、今後はさらに優遇措置を拡充していきますよ、ということでしょう。
住宅の質を高めることは、住みやすくなるというメリットはもちろん、資産価値も上がるため、中古物件として売買するときにもメリットが出てきます。
言い換えれば、これからマイホームの購入・新築を検討する場合は、「良質な住宅」の条件を満たすようにしておくと、あとあといろいろな面で有利になると考えられるわけです。
スペースの都合で駆け足の紹介になってしまいましたが、住宅基本法は「次期通常国会での提出を目指す」とありますので、順調にいけば来年の国会で可決され、2007年から施行ということになるでしょう。まだまだ不確定要素も多く流動的ですが、2、3年後ぐらいにマイホームを購入しようかなあ、と考えている方は、ぜひ今後の動向に注目しておいてくださいね。
【参考】
・国土交通省 http://www.mlit.go.jp/
・「新たな住宅政策に対応した制度的枠組みはいかにあるべきか」報告案に関する意見募集について
http://www.mlit.go.jp/pubcom/05/pubcomt41_.html |