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2010.11.8:Vol.231

景気動向の推移と首都圏住宅地地価動向の推移

内閣府は毎月前々月の景気動向指数(CI)を発表しています。景気動向には先行・一致・遅行系列の3つがありますが、景気の現状を示す一致指数がよく利用されるようです。これによると、足元の8月指標まで17ヶ月連続で上昇しているとされていて、これは、1988年の15ヶ月連続を超えた過去最長記録を更新しているとされています。こうした景気動向と地価との関係は、どの程度密接に関連しているのかを確認してみましょう。

  • 地価と景気は互いに影響を与える要素であると言われていますが、従来は、公示地価等によるかなり大きなスパンでこの関係をみていた面がありますが、その影響の程度をより詳細なデータを使って検証してみたいと思います。
  • そこで、当社が独自に実施している地価変動率の推移(四半期に一回の調査)を使って、地価と景気動向指数(CI)の関係を、改めて時系列で追いかけてみました。下記のグラフは、景気動向指数としては「CI(一致指数)」の3か月毎の数値を採用し、地価の変動率グラフをバブルのピーク時から四半期毎にプロットして重ねてみたものです。
  • ここで、コンポジット・イン デックス(CI)は採用した系列の変化率を合成することにより、景気の量感を把握することを目的として内閣府が作成している指数です。

※景気動向指数のグラフは、内閣府HPの景気統計のデータを当社にて加工したものです。

  • このグラフから読み取れる傾向をまとめると次のようになります。
    1.首都圏住宅地地価の変動率と景気動向CIとはかなり連動性をもって動いている。
    2.首都圏住宅地地価の変動率は景気動向CIの変化よりやや早く変化する傾向がある。
    3.バブル期以降の推移においては、両者の変化のボリュームは概ね一致した傾向がある。
  • 一般的に、地価が下がると資産価値が下がって消費や投資の抑制につながりやすく景気に影響を与えるといった逆資産効果の考え方や、地価は景気の動きに1年程度遅れる遅行指標であるといった考え方などもあります。
  • 今回の検討からは、首都圏四半期ベースの住宅地地価変動率は景気動向(CI一致指数)に対しては、先行指標ととらえられる動きが読み取れると言えるのではないでしょうか。
  • 直近の動向に着目してみると、首都圏住宅地地価は変動(上昇)率が4月に小さなピークを打ってやや後退傾向に変化しています。一方、景気動向CI一致指数は7月段階で上昇が続いています。両者の間にはこうした小さなギャップが足元では生じているように見えます。
  • グラフは、地価の変動率の推移をとり上げて検証していますが、これは地価の変化の傾向を読み解くことに向いている指標であり、地価そのものの推移でない点に注意して下さい。

※この傾向は他の都市圏や地方の場合に当てはまるものではありません。

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