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不動産コラム vol.91

■高齢者の住の状況
我が国の総人口は昨年10月で1億2,744万人、2006年にピークを迎えます。65歳以上の高齢者は2,363万人で高齢化率18.5%です。2015年には26.0%に達し、国民の約4人に1人が65歳以上の高齢者という本格的な高齢社会の到来が見込まれています。
高齢社会白書(内閣府)から高齢者の住に関する意識を紹介します。
 
世帯主年齢が65歳以上の世帯の貯蓄状況(H12年)は、一世帯の平均貯蓄現在高が2,739.4万円で、全世帯(1,781.2万円)の約1.5倍です。世帯分布では65歳以上の世帯では、3,000万円以上の貯蓄を有する世帯が29.9%と全体の約3割を占めている現状にあります。  
住宅の所有関係については、65歳以上の高齢者主世帯では、持ち家85.3%、公営の借家5.3%、民営借家9.0%で、持ち家率が高く借家率が低いことがわかります。
一方、65歳以上の単身者のみの主世帯では、持ち家65.3%、公営借家11.3%、民営借家22.8%となっており、高齢単身主世帯では比較的持ち家率が低く、借家率が高い傾向が出ています。
 
住宅・宅地資産(H11年)は、高齢者夫婦世帯(夫65歳以上、妻60歳以上の夫婦のみの世帯)では、平均4,250.6万円で、二人以上の一般世帯(3,297.2万円)の約1.3倍となっています。資産なしも含めて1,000万円未満の世帯が約2割を占める一方、2割を超える世帯が5,000万円以上との結果で、総中流化は過去のもの、資産の有無の両極化は着実に進行しています。
ところで、現在の住居についての主な問題点としては、「住まいが古くなりいたんでいる」21.2%、「構造や造りが高齢者には使いにくい」13.2%、「台所、便所、浴室などの設備が使いにくい」10.8%となっており、これらの多くは他の家族形態に比べて高い割合となっています。また、半数近くが住宅の改造を希望しており、「手すりを設置したい」が20.9%と最も高く、「住宅内の床の段差をなくしたい」19.6%、「浴槽を入りやすいものに取り替えたい」11.0%、「浴室に暖房装置をつけたい」8.6%、「玄関から道路までの段差を解消したい」8.4%などとなっています。
土地や家屋などの資産を子どもに譲ることについては、「不動産は、そのまま子どもに継がせるべきである」という考え方が61.4%と多く、「親(自分)の老後の生活の資金を得るために活用(売却、賃貸、担保)してもかまわない」、「どちらともいえない」が各15.6%となっています。
これを年齢階級別にみると、「親(自分)の老後の生活の資金を得るために活用」の割合は年齢が低くなるほど高くなり、「美田を残さず」の自立派が増えていることが窺えます
■平成15年版高齢社会白書より転載
資料:内閣府「高齢者の経済生活に関する意識調査」(平成14年)
(注)調査対象は、全国60歳以上の男女
高齢者の子との同居率は、昭和55年に69%であったものが平成13年では48.4%と、一貫として低下傾向にあります。老後の世話と不動産の譲与に対する考え方は、「老後の世話をしてくれたかどうかに関係なく譲る」が48.3%と多いものの、「老後の世話をしてくれたかどうかによって差をつけて譲る」は25.6%、「どちらともいえない」16.2%。子への財産譲与は分け隔てなくの親心とリア王的ものと、その微妙な心のうちを数字は反映しているようです。
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