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nomu.com通信 vol.8
「終の住処」を求めている高齢者予備軍は首都圏で300万人。
~都市基盤整備公団の調査から~

相対的に若い世代の占める割合が多かった首都圏でも、今後急速に高齢化が進んでいき、高齢世帯の割合は2020年には30%を超えることが予想されています。そんな社会にこれから突入していく高齢者予備軍の世代(45~64歳)の老後の住宅への意識を公団の調査からまとめてみます。(対象は首都圏50km圏居住者)

高齢期(65歳以上のイメージ)になったときに住みたいと考える場所「終の住処」を すでに取得済みの人(借りることも含めて)は全体の65%で、残りの35%は未取得と なっていて、この未取得者数は首都圏高齢者予備軍世代850万人の内の300万人に相 当します。戸建持家に住んでいる人でも、20%の人はまだ「終の住処」を取得してい ないとしています。 未取得高齢予備軍の取得予定時期は2003年にピーク(全体の9%相当・約27万人) を迎え、その後数年間は7~8%(約20~24万人相当)の人々が「終の住処」を取得 していくと考えられます。

0~10km圏居住者は都心に、30~50km圏居住者は郊外に「終の住処」を求める傾向が ある一方で、「終の住処」を求める人の60%は現在の居住地にこだわっていません。 予備軍のうち160万人が現在地と同じ市町村又は首都圏内での移動を希望しています。そして、現在予備軍の50%の居住シェアーを持つ10~30km圏は、「都心の利便性や郊外の自然環境の豊かさといった特徴がない」という理由で、「終の住処」としての人気は小さく、近い将来このエリアにおいてこの世代の人口流出が起こる可能性を指摘しています。 都心志向は、年齢差はなく男女差があって、女性は6割が都心志向男性は6割が郊外志向というのも興味深い結果となっています。
「終の住処」の主流は戸建持家ですが(65%)、集合住宅派も35%に上ります。 特に現在集合住宅に住んでいる人の47%は「終の住処」も集合住宅でと考えています。 また、子供との関係では、同居より近居を望んでいますが、特にポスト団塊の世代で ある45~49歳では、同居・近居よりむしろ“子離れ居住”が望ましいと考えています。
「終の住処」の選択にあたって重視する点は、
1. 病院が近くにある
2. 親族が近くにいる
3. 交通の便がよい
ですが、「慣れ親しんだ場所」である必要はあまりないという結果となっていることも大きな特徴であるという気がします。高齢期になってやってみたいことは、ガーデニング、パソコン、しゃれた店の食事買物となっていて、特に男性では今までの経験を生かした活動に関心があるようです。
高度成長期に首都圏に転入し、その後の経済の成長を担った人たちが高齢者と呼ばれる年齢に達していて、その次の世代が高齢者予備軍として仲間入りを始めている今、 意外に現在の住まいや地域にこだわりのない世代像が浮かび上がっていて、まだまだ 「終の住処」捜しは流動的な面が多く、これからの10年間は地価の安定とともに首都圏内での地域間移動の大きな波がくる可能性を感じます。