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不動産コラム vol.79

固定資産評価替えと閲覧制度の創設
地方税法の改正により固定資産税の縦覧、閲覧、証明制度の取り扱いが変わります。納税者が、他の所有者の土地や家屋の評価額との比較を通じて、自己の土地や家屋の評価が適正か判断できるようにするため、これまでの固定資産課税台帳を関係者の縦覧に供する制度から、土地価格等縦覧帳簿及び家屋価格等縦覧帳簿を納税者の縦覧に供する制度に改められ、固定資産税についての情報開示が拡充されました。
縦覧制度の見直し 毎年4月1日から一定期間、「土地価格等縦覧帳簿」(土地の所在、地番、地目、地積、評価額)は、土地の固定資産税納税者が、「家屋価格等縦覧帳簿」(家屋の所在、家屋番号、種類、構造、床面積、評価額)は、家屋の固定資産税納税者または委任状を持参した代理人が縦覧することができる。(⇒他の土地、家屋との比較が可能となる)
閲覧制度の創設 納税義務者その他の者(借地借家人、管財人等)は、「固定資産課税台帳」(上記帳簿の項目に加え、納税義務者の氏名・住所、課税標準額、税額)のうち自己に関する固定資産税について記載されている部分を閲覧することができる。
借地人、借家人が閲覧するときは、関係する証明(賃貸借契約書等)、印鑑及び身分を確認できる書類など持参し、代理人の場合は委任状が必要。
記載事項の証明制度 閲覧制度の法定化に伴い、台帳を閲覧できる者が台帳記載事項の証明を求めることができるようになる。
借地人・借家人等が関係する資産の証明を求める場合は、閲覧と同様に権利を有する者であることを確認するため、関係書類の提示が必要。
ところで固定資産税は、固定資産〔土地、家屋及び償却資産(土地、家屋以外の事業用の資産で船舶や工場機械など)〕の保有と市町村の行政サービスを受けるものに税負担を求める、いわゆる応益負担の原則によって課税されるものであり、全国市町村財政の約45%を占める重要な財源となっています。現実には人口や産業の集積は地域的に偏在し、税源は地域間経済力格差、景気変動により大きく影響を受けています。そこで日本全国どこでも同じ内容なり一定の行政水準を保つため、地域ごとの税収の違いを補填する地方交付税という制度があるわけです。最近話題の全国の市町村合併問題もこれらの地方財政と地方分権型の地域社会の伸展との問題でもあるのです。
この重要な固定資産税の課税標準となる評価額は3年ごとに見直しされますが、今年はその基準年度です。評価替えは地価や建設物価の動向に基づき適正な均衡のとれた価格を算定する作業です。今回の評価はやや下落傾向の見込みです。
固定資産税の税額は固定資産評価基準により、市町村が固定資産の価格(=評価額)を決定し、これをもとに課税標準額(住宅用地の特例措置や土地の税負担の調整措置などの特例措置を講じた後の額)を算出し、税率を掛けて求めることとされています。本来であれば、評価額=課税標準額となり、評価額×税率=税額となるものです。しかしこれまでの経緯から、土地の固定資産税は必ずしも評価額がそのまま課税標準額ではなく、同じ評価額の土地でも課税標準額の高い低いがあり、結果、税負担が異なる現状にあります。このため、税負担の公平性確保の為、評価額に対する課税標準額の割合(=負担水準)の高い土地は税負担を引き下げ又は据え置き、負担水準の低い土地はゆるやかに税負担を上昇させることによって負担水準のばらつきの幅を狭めるという、負担調整措置がとられてきています。地域ごと、土地ごと、用途による負担水準のばらつきはまだ解消されていません。
 
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