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不動産コラム vol.78

賃貸事業における減価償却費の取り扱いと計算方法について(途中から切替わる場合)
収益物件のオーナーチェンジ取引や、居住用の物件を転勤に伴い賃貸にする場合において、不動産所得の計算上「減価償却費」をどう取り扱い計算するか、について纏めました。
減価償却費の原則について
減価償却費については、建物及び設備の経年による劣化部分につき毎年一定方法で費用として不動産所得の計算上経費化されるものです。「定率法」と「定額法」があり、平成10年の改正で、平成10年4月1日以降に取得された建物については、「定額法」のみ適用されることはよく知られています。
新築で取得し、直ちに賃貸事業に供する場合は比較的簡単に建物の取得価格が判明しますが、中古の賃借人付のワンルームを買った場合や、自宅だった戸建てを賃貸に切り替える場合においては、耐用年数及び償却基礎金額について、一定の基準が定められています。
中古の物件を購入して賃貸する場合(平成10年4月1日以降取得の場合)
原則は中古資産を取得した場合には、使用に耐える残存耐用年数を見積もることとされていますが、合理的に見積もれない場合は、次の算式で計算してよいこととなっています。

(法定耐用年数-経過年数)+経過年数×20%

例えば、通常のRC造のマンションの法定耐用年数は47年です。仮に築20年の場合であれば、(47年-20年)+20年×20%=31年が耐用年数とされ、定額法による0.033で計算することになります。ちなみに、対象となる取得価格は取得時の金額です。
居住用資産を賃貸に切り替える場合 (平成10年3月31日以前取得の場合)
自宅を転勤の間賃貸することや、住み替えで以前の自宅を賃貸することは日常よくあります。このように、もともとは居住用であった場合に途中から切り替える場合は、以下の原則によります。
(1)賃貸開始時点で償却基礎金額の計算
  まず、購入した時の建物の取得価格から居住していた期間の累積償却費額を控除して、
  償却基礎金額を求めます。これは次の算式で求めます。*居住用の場合は耐用年数が50%延長

取得価格-〔取得価格×0.9×1/(耐用年数×1.5*)〕×居住年数

例えば新築で木造建物2000万円相当の戸建てに8年住んで賃貸する場合は(耐用年数22年)、
2000万円-〔2000万円×0.9×1/(22年×1.5)〕×8年≒1563万円
となります。この償却基礎金額に法定耐用年数22年の定額法により0.046で償却費を計算して計上します。但し、このケースでは建物が平成10年以前(平成7年)の取得ですので、改正に拘わらず従来の「定率法」も選択できます。その場合は「所得税の減価償却資産の償却方法の届出書」を提出しなければなりません。
減価償却費について(個人の場合)
減価償却費には、投下資本を早期に回収するという意味の「定率法」と、建物を建替える時の資金としての内部留保という意味の「定額法」の両面があると言われています。また、建物について現在は「定額法」のみですが、付属設備等については従来通り「定率法」が適用できます。更に、建物と設備は区分して償却することが原則ですが、木造建物の場合は、設備については建物と一括して、建物の耐用年数により償却することが認められています。
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