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nomu.com通信 vol.6
土地長期譲渡所得税はなぜ26%なのでしょうか? 
現行の個人の土地一般長期譲渡益課税は税率26%の分離課税(住民税含む)となっていて、今年末までの時限措置となっています。この税制を巡って、今行われている平成13年税制改正論議における建設省要望についてご紹介しておきます。

本来、所得税の基本原則は「長期保有資産の譲渡益は1/2総合課税」となっていて、土地・建物及び株式以外の資産はこの原則に従って課税されています。

土地が分離課税となったのは、昭和44年の税制改正からで、当時は住宅宅地供給難が叫ばれていた時期であり、14%の一律分離課税が導入されました。その後、重課傾向となって、昭和49年以来最も税率が低く抑えられたのが、平成11年改正の現行税制における26%一律分離課税なのです。

土地に対して、高い税率がかけられたのは、土地が有利な資産であり他の所得より重く課税すべきであるという視点からであったと考えられますが、この背景には、地価が常に経済の成長を上回って上昇するもの、という固定観念があったのではないか?実際には、地価の上昇率はGDPの成長率を下回っているということが理解されていない、という議論がなされています。(下表参照・不動産協会の資料を参考としています)
これをみると、昭和30年代のみ地価が上回っていますが、昭和40年以降はどの期間でもGDPが地価の上昇を上回っていることがわかります。地価の上昇率が高いというイメージは昭和30年代にゲタを履いた部分で作られたのではないかと問題提起されているわけです。(この資料ではバブルがちょうど昭和60年からの10年間に入っているため下落後の平成7年には早くもGDPの伸びを下回っています) そして、平成 7年以降も現在まで地価は未だ底を打つ気配を見せていません。従って建設省では、土地税制はそろそろ所得税の本則並みに戻して、その上で優良宅地の譲渡についてさらに軽減する時期に来ているのではないかと考えているのです。

ところで、現在の所得税の体系は平成11年の税制改正で、最高税率がそれまでの、65%(住民税含む)から50%に下がっています。
1/2総合課税というのは、その年の土地の譲渡益の1/2に対して他の所得と合算して総合課税するということですから、年収が1800万円以上あれば最高税率50%が適用されるということになります。仮に土地譲渡益課税対象額が1000万円の場合、

1. 1/2総合課税・・250万円の税金
2. 26%分離課税・・260万円の税金   (但し、特別控除は考慮外とした)
となります。
すなわち、現在の26%分離課税という数字はこの本則課税を下回らないぎりぎりの数字ということになります。
今回のこの要望のゆくえは、「住宅ローン減税」とともに注目してみましょう。
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