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不動産コラム vol.47

地籍図とGPS 〜地籍調査の進捗状況〜
地球は球体ですが、地図のほとんどは平面に描かれています。地図とは、3次元のデータを2次元に変換したものです。その方法には幾つかありますが、日本ではこれまでドイツの天文学者ベッセルが提唱した「ベッセル楕円体」(1841年)をもとに、地籍調査では日本全体を17の地域に分割した平面直角座標系が採用されています。明治政府は、経緯度原点(東京都麻布台)の緯度・経度を決定し、ここを出発点に全国にくまなく三角点を設置、測量し、また東京湾の平均海面を高さの基準面(標高0m)としたのです。
ところで土地に関する主な調査は、古くは大化の改新の班田収受の法(「班」はわける意味)で作った「田図・でんず」、豊臣秀吉の「太閤検地」、明治時代の「地租改正」で作成した地図が「公図」、そして戦後の地籍調査です。「地籍」とは、いわば「土地に関する戸籍」のことです。一筆ごとの土地の所有者、地番、地目を調査し、境界の位置と面積を測量したものです。 ちなみに昨年、加藤剛さん主演の映画や舞台で話題になった「伊能忠敬(いのうただたか)」は日本で初めて実測による日本地図づくりに挑戦した江戸中期の人です。
登記所に備え付けられている地図は、その半分ほどが、いまだに明治時代の地租改正時に作られた地図=公図(字限図・あざぎりず)などをもとにしたものです。  地籍調査は「国土調査法」が制定された昭和26年から行われていますが、全国の調査対象面積に対して43%、うち都市部については17%にとどまっているのが現状です。 ですから登記所で取得する公図が、境界、形状などが現実と違っていたり、登記簿の土地面積も正確ではない場合もあることを、我々が日々の業務で実感しているのもある程度致しかたないことと言えましょう。  地籍調査の実施状況  H11年末 国土交通省
図3
近年、車のナビゲ ーション・システムでお馴染みのGPS(Global Positioning System・全地球測位システム、24個の衛星群からの電波を利用し位置を測定)を利用した地籍調査も進んできました。
ちなみに地上の正確な位置を知るにはGPS受信機=電子基準点(いわば電子三角点)で、現在既に全国約1000ヶ所で24時間の連続観測を行っています。電子基準点は測量だけでなく地殻変動測定としての基準点でもありますので、電子基準点から位置を求める高精度な測量と地殻の変動のチェックも可能となりました。既に日本の経緯度原点は東南に約450mずれており、約10万点で構成される三角点網の形状が全体的にひずんでいることも判明しています。
これからの測量でより高精度化、大幅な効率化、迅速化が実現することになりました。 国ではH12年度に第5次国土調査事業十箇年計画が閣議決定され、国土調査の緊急かつ計画的な実施の促進を図ることとされています。早急な地籍図の整備とその運用として今後道路や水道、ガス管等複雑なライフラインもパソコン上で正確な把握ができるようになると期待されます。
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