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不動産コラム vol.40

既存住宅の耐震等級評価指針が公表され、地震保険料率割引制度での活用スタート
国土交通省は9月、既存住宅の倒壊危険性を判別する為の耐震等級評価指針を公表しました。これは、従来保険料が高いために加入率が低かった地震保険に対し、住宅の耐震性能や建設年代に応じて保険料を割り引くという制度が10月1日からスタートしたのに伴い、その評価の指針を定めたもので、この指針が来年度にも実施予定の中古住宅性能表示制度にも盛り込まれる予定です。

耐震等級は3段階で新設住宅の性能表示評価基準と同じ評価手法で、保険料の割引としては、耐震等級または建築年割引のどちらかを選択することとなっています。 表1: 地震保険の割引率
条 件 割引
〈耐震等級割引〉
住宅品質確保法に基づく耐震等級を有している場合
耐震等級3
(基準法×1.5)
30%
耐震等級2
(基準法×1.25)
20%
耐震等級1
(基準法レベル)
10%
〈建築年割引〉
1981年6月1日以降の新築
10%
   
既存住宅の場合は、図面が無いケースや、構造を目視で確認できなかったりする事が多いのでそれらを補正するために今回作成された指針では「情報信頼度指数」という概念を導入しています。 
  表2: 既存住宅の情報信頼度指数の考え方
情報信頼度指数 条 件
1.0 目視や計測など確実な方法で耐震関連仕様を確認できる場合
0.9 目視主体で設計図書などと住宅を照合して一致を確認した場合
0.8 設計図書が無かったり設計図書と住宅との不一致があった場合
一般的な木造住宅の場合の耐震等級評価では、建設省の基準による耐震診断方法を用いて診断をすることになりますが、次の5項目による総合評点で表されます。
   A.基礎・地盤  B.建物形状  C.壁の配置  D.筋かい  E.壁の量
例えば、「筋かい」が入っているのかどうか確認できないケースでは(こういったケースが実際には多いと思われますが)情報信頼度が低いとして「筋かい」は無いものとして評定するといった手法をとることになります。

※なお、今回の地震保険のための指針においては、建設省基準による耐震診断において本来使用される「劣化の状況」を考慮しない運用となっていますので、実際の耐震性能がこの評価指針での評価より低くなる場合がある点について、国土交通省では注意を促しています。
 国土交通省では、来年度から実施する予定の中古住宅の性能表示制度について、目視検査と個別性能評価の2本立てとする制度の原案をこのほどまとめました。この内、性能表示制度で設定する項目では、等級1(最低の基準)にあたるものを現行の建築基準法の性能と同じ水準とする予定です。中古住宅ではこの規定を満たすものが少ないのが現状です。そこで制度を作ることで「性能表示」を望む人が増えれば、耐震改修やリフォームの活性化に繋がるものと期待されています。
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