不動産コラムトップ > コラムVol.146
不動産コラム
 Vol.146(H18.3.1)  


■ H18年度税制改正シリーズ3~税源移譲


H18年度税制改正シリーズ3回目は「税源移譲」です。この改正は、小泉内閣が掲げる三位一体の改革(1.国庫補助負担金の改革 2.国から地方への税源移譲 3.地方交付税の見直し)の一翼を担っています。市町村の税収を増やすことで、地方分権を進め、個性豊かなまちづくりにつなげようという構想のもとに改革が行われており、今後、地方公共団体がどのような取り組みをしていくか、期待されるところです。

今回の税制改正で大きな動きの1つに税源移譲があります。いわゆる三位一体改革の一環として行われるこの改革は、恒久措置として実施され、所得税から個人住民税へ3兆円規模の税源を移譲することにより、国の所得税が減らされ、地方税である個人住民税が増やされることとなります。

個人住民税の所得割合については、現行の5、10、13%の3段階の累進税率から一律10%(都道府県4%、市町村6%)の比例税率になります。平成19年度以後の個人住民税について適用されます。
所得税は現在4段階の累進税率ですが、改正後は6段階になります。これは税源移譲によって、納税者の負担が増えないようにした結果、「税率階段」が新旧で等しくなるように考慮されたためです。現行は(所得税4、住民税3段階)の7段階ですが、改正後は(所得税6、住民税1段階)の7段階へと変わります。所得税への適用は平成19年分からとなります。

いわゆる住宅ローン控除は所得税のみを対象とした税額控除であるため、今回の改正により、結果として所得税額が減ってしまい、『改正が無かったら所得税から控除できたはずの税額が控除されない⇒結果として納税額が増える』というケースが起こり得ます。この場合に対応して、税源移譲の前後で税負担の変動が生じないよう、平成18年までに入居した場合に限り、控除しきれなかった分を平成20年度以降の個人住民税から控除し、国庫で補てんするという措置が講じられます。多少複雑に見えますが、これは所得税の改正税率は平成19年分から適用され、それを受けた平成19年分の課税所得を元に住民税が平成20年度に徴収されるという構造になっているためです。
※ 制度の活用に際しては、税理士等の専門家にご相談の上、実行して下さい。