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不動産コラム
 Vol.116(H16.5.21)  


サービサーの業務状況


日本経済にも本年は好調の兆しが見え始め、マスコミには『日本経済復活』宣言が目立ちますが、金融機関の不良債権の圧縮は進みません。平成11年、金融の自由化に伴い創設された民間会社によるサービサー制度。その債権回収市場は新規参入もあり拡大基調にあります。今号は法務省のサービサー会社の業務結果を見てみます。


債権回収は従来弁護士にしか許されていなかった債権回収業務を弁護士法の特例として「債権管理回収業に関する特別措置法(サービサー法)」により許可を得た民間会社が、不良債権の処理等促進のため債権管理回収業をおこなうものです。債権回収に必要ないろいろなサービスを総合的に提供することから、サービサーと呼ばれています。
営業会社数は昨年末時点で80社(本年2月時点で許可済は87社)が参入し、企業再生を図りながら不良債権処理を手掛けるサービサーなど多様なサービサーが登場しています。

不良債権処理が進まない背景には幾つかの障害があります。債権の回収が債権者債務者間の合意で任意に支払われるものを除けば、契約内容の不備や重複した担保権の設定等の要因から、競売など法的手続きの煩雑で時間のかかる業務が多いという点。さらに税務上は損金の認定が難しく有税償却をせざるを得ないケースも多く、困難な業務の割には回収金額が少なく経済的合理性が得にくいというものです。それらに加え金融庁の検査により「要注意先」債権の引当率引き上げ、債務者区分の厳格化などにより資産の質のさらなる悪化で不良債権残高の圧縮は進まず、いまだに膨大な金額が残っているのです。

金融機関や一般企業がサービサーを利用する理由は、回収額が本来の債権額より少なくとも早期に手間ひまかけずに処理が図れるからです。

サービサーの扱う債権も、金融機関の貸付債権を中心とする「特定金銭債権」(貸付債権、求償債権、リース債権など)に加え、一部のサービサーは、事件性や紛争性のない「特定金銭債権以外の正常債権」の集金代行業務や買取り業務を行っています。買い取った債権は流動化や証券化によって販売することになります。

物的担保付債権の回収手法別割合は競売によるもの8.5%、任意売却21.1%,債務者弁済38.2%、保証人・第三者・代物弁済5.6%、破産配当等その他の手法が26.6%となっています。

サービサー市場の今後の見通しは、地域金融機関の不良債権処理活発化を背景に当面は不良債権の大量処理が続くと思われます。中期的にみても、取扱債権範囲の拡大、証券化債権、金融機関等保有債権の管理回収業務のアウトソーシング増加により、今まで以上に不良債権の処理が促進されることが期待できます。





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