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不動産コラム
 Vol.112 (H16.3.12)  


データからみるマンションの永住意識


国交省よりマンションの管理組合や区分所有者を対象とした、マンション管理の実態把握のための「マンション総合調査」※の結果が公表されました。居住者の高齢化、小世帯化が顕著となり、また居住者の年齢に関わらず、「終(つい)の棲家」としてのマンション観はもはや定着したといえる結果が読み取れます。


マンション居住状況のうち世帯主の年齢は、「50 歳代」が28.1%と最も多く、次いで「40 歳代」が25.8%です。前回平成11 年度調査と比べ、「30 歳代」及び「40 歳代」の割合が47.3%から39.0%へと減少しているのに対し、「50 歳代以上」の割合は51.1%から59.8%へと増加し、居住者の高齢化の進展がうかがえます。

世帯人数は、「2人」が32.6%と最も多く、次いで「4人」25.7%となっていますが、前回の調査と比べ、「1人」及び「2人」の割合が22.6%から42.8%へと大きく増加しているのに対し、「3人以上」の割合は77.4%から57.2%へと減少しています。

マンション居住者の永住意識は年々高まっており、前回調査39.6%であった「永住するつもり」が48.0%と大幅に増加し、「いずれ移転するつもり」が同32.0%→26.5%と減少の結果が出ています。 また同時期に公表された㈱東急コミュニティーによる同社管理受託物件居住者アンケート調査※※では、「住み続ける」という永住意向者の推移は、この10 年で56%から74%へと大幅に増加しており、特に20~30 代の若い世代が平成5年調査時26%であった「住み続ける」予定との回答が今回60%にものぼり、若年層の永住志向の伸び意識の高まりが顕著となっています。

  都市の居住形態としてのマンションに対する「終の棲家」志向はより鮮明となり、年齢や地域にかかわらずほぼ定着したといえます。

住戸の賃貸化率をみますと20%を超えるマンション割合の増加が大きく、一方では賃貸化率0%のマンション割合が微増と、賃貸化が進むマンションとそうでないマンションの二分化の傾向が見受けられます。

管理組合の運営状況では約93%のマンションにおいて何らかのトラブルを抱え、「居住者間のマナー」「違法駐車・駐輪」「生活音」は5割以上のマンションで問題となっています。「ペット飼育」も48.9%の組合でトラブルが生じており、「飼育を禁止」とする管理組合が58.3%、「限定して認める」とする管理組合が27.9%、「全面的に認めている」2.6%と、禁止している管理組合が多くなっています。ただ平成12年以降をみますと「限定」53.8%「全面認」4.7%と約6割の組合でペット飼育を認容していることになります。これも独居者増加を反映したものでしょうか。なお、分譲主体が公共の場合、83%は「禁止」となっています。

  ※  国土交通省『マンション総合調査』 対象全国12500名 調査平成15年6月.
※※(株)東急コミュニティー『マンション管理とお住まいに関するアンケート調査』 対象:全国4000世帯、調査平成15年9,10月.