日経ベンチャー「不動産を読み解く!」より (2008年7月号)
第2回
独身寮やデータセンターなど、特殊施設を売却したい

- コンサルタント
辻 圭一郎 - 相手の立場にたった提案と実行力で絶大な信頼を得る法人営業の達人
野村不動産アーバンネット株式会社
アセット営業本部 営業一部 営業一課長
企業の保有不動産は種々様々。処分を決断しても、売却に苦戦している不動産も少なくないようです。
特殊用途の施設は汎用性が低いため、買い手を探すには柔軟な発想と地道な営業活動、広いネットワークが不可欠です。数年前、ある金融機関から、合併で不要になった関西の不動産30件の売却・活用のご依頼がありました。その実績を評価して頂き、首都圏郊外の独身寮や地方都市郊外のデータセンターなどの売却のご相談を受けたことがあります。
いずれも売却しにくい物件ですが、どうやって解決されたのですか。
決め手はターゲットの絞り込み。独身寮は大浴場や食堂、娯楽施設などの付帯設備が充実していたので、その特徴が活かせるシルバービジネスに狙いを絞ったのです。その結果、事業化を検討中の医療法人と巡り会い、バーまで備えた洒落た高級老人施設に甦りました。
戦略の勝利ですね。
タイミングも絶妙でした。自治体の許認可が厳しくなる寸前でしたが、この物件なら短期間で事業化できる。高い信頼を得ている医療法人でしたので許認可が下りるメドもつき、競争入札ではマンション開発会社や地元の不動産会社などを抑えて落札できました。売り手の金融機関にも「社会や地域に役立つ施設として利用されて本当によかった」と喜んでいただきました。
データセンターはさらに難しかったのでは。
施設は素晴らしいのですが、用途転用が難しいため、どこも買い手を見つけることができなかったそうです。当社は多くの企業と長年お付き合いがありますので、社内ルートで買い手を見つけることができました。
どんな企業ですか。
ソフト開発の企業です。当初、東京を希望されていたのですが、「東京で建設されるとしても、大変参考になる施設ですから」と現地にご案内しました。不動産に詳しい経営者様だったので「ご覧になればきっと価値がおわかりになる」と思いました。予想通り、「この施設がこの価格で手に入るのなら」と決断されました。

地方の案件は、その都度足を運ぶのですか。
原則はそうですね。先ほどの金融機関のケースでも地方をまわり、支社ビルや保養施設、区分所有マンションの一室まで買い手を探しました。大小を問わずに全力で取り組んで「結果」を出したことが、その後のお付き合いに繋がりましたし、全国津々浦々にビジネスパートナーをつくるきっかけにもなりました。今では地方の情報が電話一本でとれます。
だから短期間で「結果」を出せるのですね。
どんな立派な理論や提案も「結果」が伴わなければ、お客様の役には立てません。また、トップが経営判断するための資料作成も私どもの大変重要な仕事です。ですから、説明資料をつくるときは、常に担当者の方がトップに説明する場面を思い浮かべながらつくるんですよ。
信頼関係とはそうしたところから築かれるような気がします。
当事例シリーズは、日経BP社の許可により「日経ベンチャー」2008年5月号〜10月号で掲載した広告記事の内容を転載したものです。








